News APIを使って巷のニュースを拾い上げてみた。

## はじめに
さて、最後の更新からおよそ10ヶ月経ってしまいました。毎週更新が目標だったのに。。というわけで、今後は毎月更新に下方修正してこれからも頑張りたいと思います（？）。さて復活第一弾はNews APIを使ってみた、です。RSSリーダーのような機能を自作のWebアプリにも搭載してみたいなと思い、試しに使ってみたのでここでまとめてみます。

## News APIとは
[<strong>「News API」</strong>](https://newsapi.org/)とは世界中のニュースをかき集めたサービスで、利用者はREST APIでニュースを取得できます。[無償版・有償版](https://newsapi.org/pricing)があり、HPを確認する限りでは有償版は企業でも利用されているようですが、記事更新が24時間遅れ、100リクエスト/日などの制約に目を瞑れば十分有用だと思うので今回は無償版を利用させていただきましょう。また、今回Pythonを使用してAPIを叩きますが、その他にもNode.js, Ruby, PHP, Java, C#が利用できるようです。利用までの大まかな流れは以下の通りです。めっちゃ簡単です。イージーピージー。
1. 利用登録・APIキー取得
2. APIを叩く

## 1. 利用登録・APIキー取得
一般的に、サービス利用時に求められる情報の提供さえすればAPIキーは取得可能なので、ここは省きます。

## 2. APIを叩く
News APIには<strong>「Everything」</strong>`/v2/everything`と<strong>「Top headlines」</strong>`/v2/top-headlines`の2種類のエンドポイントがありますが、今回は「Everything」を使います。それぞれパラメータが異なるので注意してください。

<script src="https://gitlab.com/-/snippets/3746930.js"></script>
<details>
<summary>「一行解説」を見る</summary>
<ol type="1">
<li>(l.1-3) <a href="https://newsapi.org/docs/client-libraries/python">公式ドキュメント</a>を確認すると<code>newsapi-python</code>というライブラリが使われているようですが、PythonでのHTTP通信によく使われる<code>requests</code>で代用可能なので今回はこちらを使います。その他、取得したデータを整形するための<code>pandas</code>もインポートします。
<li>(l.5-12) HTTPリクエスト時のパラメータを設定しています。<code>apiKey</code>はNews API登録時に取得したものです。また今回のニュース検索では検索クエリとして<code>q</code>、検索対象言語として<code>language</code>、検索条件として<code>sortBy</code>、期間指定として<code>from</code>と<code>to</code>を設定しています。<a href="https://newsapi.org/docs/endpoints/everything">検査対象言語</a>としては残念ながら日本語は設定できませんが、英語をはじめいくつかの言語が設定できるようです。デフォルトでは言語に関係なく返されますが、今回はフランス語（<code>fr</code>）を設定してみました。検索条件には<code>popularity</code>を設定しており、閲覧数の多いソース・出版社からの記事が優先されます。最後に、期間指定を指定しました。</li>
<li>(l.13-15) URLにはAPIのエンドポイントを、<code>get()</code>メソッド内にパラメーター（<code>params</code>）と一緒に設定します。レスポンスは<code>json()</code>メソッドを利用しJSON形式としてパースします。</li>
<li>(l.17) 最後にJSON形式のままでは利用しづらいため、DataFrame形式に変換しましょう。実際の記事データは、<code>articles</code>という配列の中に格納されているので、この部分だけ抜き出しますが、今回はJSON形式からの変換となるため、<code>pd.DataFrame()</code>メソッドではなく<code>json_normalize()</code>メソッドを利用します。</li>
</details>

## まとめ
今回はあえてフランス語での検索をしてみましたが、日本語のキーワードを入力すれば日本語の記事が返ってきます。しかし前述の通り日本語指定検索は非対応のため、一部中国語の記事が返されてしまいました。その後正規表現ライブラリを利用すればできなくはないですが、使いこなすには色々と工夫が必要そうです。

News APIでニュースを取得する。

Pythonで特定の企業の株価を取得してチャート化する方法についてまとめました。

## はじめに
2024年から新NISAが始まりますがみなさん準備はできていますでしょうか？私ですか？何もしてないですよ。でもとりあえず何かやらなきゃということで、気になる企業の株価推移だけでも取得・チェックできるようになっておきましょう。

## ステップ
今回株価取得・チャート化にあたって、以下のステップで実施していきたいと思います。
1. Yahoo Finance APIでデータを取得し表形式に変換
2. 表形式にしたデータをチャート化

## 1. Yahoo Finance APIでデータを取得し表形式に変換
株価を取得するための方法についていろいろ調べてみましたが、[<strong>「yahoo_finance_api2」</strong>](https://pypi.org/project/yahoo-finance-api2/)と[<strong>「pandas-datareader」</strong>](https://pypi.org/project/pandas-datareader/)とAPIが利用できそうです。今回は前者を使わせていただきましょう。なお、pandas-datareaderについてはpandasという名前がついているように、元はpandasの一部だったようです。公式ドキュメントはそれぞれ以下の通りです。
・yahoo_finance_api2：[URL](https://github.com/pkout/yahoo_finance_api2/tree/master)
・pandas-datareader：[URL](https://pandas-datareader.readthedocs.io/en/latest/#)です。

### ライブラリインストール
yahoo_finance_api2を利用するためのライブラリと、表への変換のために利用するpandasをインストールします。
```
pip install yahoo_finance_api2
pip install pandas

```


### データ取得→表形式に変換
データ取得、表形式の変換は以下の通りです。公式のコードを参考にしております。
<script src="https://gitlab.com/-/snippets/3615959.js"></script>
<details>
<summary>「一行解説」を見る</summary>
<ol type="1">
<li>(l.2-3) <code>yahoo-finance-api2</code>の<code>share</code>モジュールをインポートします。<code>share</code>モジュールは 
 (l.17) で使用されますが株価データを取得するためのメソッドが含まれます。また、<code>yahoo-finance-api2</code>の<code>YahooFinanceError</code>モジュールはエラー表示を可能にします。</li>
<li>(l.7) 今回株価を取得する3社の証券コードになります。順番に、JR東日本・JR西日本・JR東海です。証券コードはWeb検索で出てきますので、好きなものを見つけてきてください。</li>
<li>(l.9-11) 各証券コードの末尾に".T"という文字列を付け足す処理をしています。これにより東証における証券コードであることを明示しており、4桁の数字の組み合わせが一意のものになります。</li>
<li>(l.13-26) 上の操作で東証コード化した3社の証券コードについて、APIを叩いてデータを取得していきます。取得した株価は (l.13) に格納していきます。
<ul>
   <li>(l.15-16) 各社のコードについて、try-exceptで株価を取得します。</li>
   <li>(l.17) 証券コードを引数にして、(l.2)でインポートした<code>share</code>の<code>Share</code>クラスでインスタンス化します。</li>
   <li>(l.18) 上で作成したインスタンスについて、<code>.get_historical()</code>メソッドを利用して実際に株価データを取得していきます。</li>
   <li>(l.19) <code>.get_historical()</code>メソッドの引数として<code>share.PERIOD_TYPE_YEAR</code>を記述し年次データを取得します。今回は"5"とあるように5年分のデータを取得します。</li>
   <li>(l.20) <code>.get_historical()</code>メソッドの引数として<code>share.FREQUENCY_TYPE_MONTH</code>を記述しデータの取得間隔を指定します。今回は"1"とあるように1ヶ月間隔でデータを取得します。</li>
   <li>(l.21) (l.20) まででデータ取得はできていますが、ここから (l.23) まではデータを見やすくするための処理を記述していきます。まずは"timestamp"列の情報をもとに<code>len()</code>メソッドでデータの数量を確認します。</li>
   <li>(l.22) 今回は3社の情報を取得しますがデフォルトではそれを判別する術がないので、ここでは証券コード列を株価データ<code>stock_data</code>の最終列に追加するという記述です。</li>
   <li>(l.23) 最終列に証券コードを追加した株価データ<code>stock_data</code>を (l.13) の<code>stock_data_list</code>リストに一旦格納します。これを残り2社分for文を回して実施します。</li>
   <li>(l.24) 例外処理を記述します。(l.3) で追加した<code>YahooFinanceError</code>を利用します。</li>
   <li>(l.25) エラーの場合、 (l.24) で検出したものを出力します。</li>
   <li>(l.26) エラーの場合、<code>sys.exit(1)</code>メソッドで処理を終了します。</li>
</ul>
</li>
<li>(l.28-31) APIで取得した株価データは (l.13) の通り<code>stock_data_list</code>リストに格納されているので、これを一つずつDataFrame化していきます。</li>
<li>(l.33-35) DataFrame化した株価データを、証券コード別に分けます。</li>
<li>(l.37-39) 株価データは全てtimestampがついているので、これをもとに取得時間を取得します。<code>unit="ms"</code>とすることでミリ秒まで正確に取得可能です。</li>
<li>(l.41-43) (l.37-39) で取得できている時間は日本時間ではないので、新しく時間を計算して再度株価データ<code>stock_data</code>に追加します。</li>
<li>(l.45-47) 最後に出力すると (l.40) 以降にあるように結果が出力されます。</li>
<li>(l.49) 既出のもの以外で取得できる情報として、open（始値）から順番に、high（高値）、low（安値）、close（終値）、volume（出来高）の通りです。</li>
</ol>
</details>


上記の通り3社（JR東日本・JR西日本・JR東海）の5年分の株価データを取得できたところで、続いてチャート化していきましょう。


## 2. 表形式にした株価データをチャート化
株価データのチャート化には[<strong>「matplotlib」</strong>](https://pypi.org/project/matplotlib/)というライブラリを利用します。公式のHPは[こちら](https://matplotlib.org/)です。

### ライブラリインストール
下の通りmatplotlibをインストールします。

```
pip install matplotlib
```

### 表形式の株価データ→チャート化
それでは表形式にした株価データをチャート化していきます。

<script src="https://gitlab.com/-/snippets/3616025.js"></script>
<details>
<summary>「一行解説」を見る</summary>
<ol type="1">
<li>(l.3) <code>matplotlib</code>の<code>pyplot</code>モジュールをインポートします。<code>pyplot</code>モジュールによってチャートの描画が可能になります。</li>
<li>(l.5-8) 今回は3社の株価データを折れ線グラフにして表示したいと思います。x軸を年月、y軸を株価としてデータをプロットしていくイメージです。それぞれ株価データ<code>stock_data</code>の月の列と終値の列を抜き出して変数に入れていきましょう。</li>
<li>(l.10-12) <code>pyplot</code>モジュールの<code>plot</code>メソッドでパラメータを設定していきます。(l5.8) のデータとともに<code>marker</code>（プロットする点の形式）、<code>linestyle</code>（線の種類）、<code>color</code>（色）、<code>label</code>（凡例（legend）に表示されるラベル）を設定します。今回はお試しなので色々変えてみました。</li>
<li>(l.14-16) チャートのタイトルと軸のラベルを設定します。</li>
<li>(l.18) (l.10-12) で設定した<code>label</code>をチャート内に表示します。</li>
<li>(l.20) 最後にチャートを表示します。</li>
</ol>
</details>

すると下図のようにチャートを描画することができました。下図内下方の赤枠にセーブボタンと思しきボタンがありますが、これを押下すると画像を保存できるようになります。
<img src="https://res.cloudinary.com/hvz4uox2m/image/upload/v1/media/img/python-stock-data1_stj1je"/>


## まとめ
以上で、株価データの取得とチャート化がPythonでできました。matplotlib公式に[チートシート](https://matplotlib.org/cheatsheets/)も用意されているので、これを参考にパラメータを設定してチャートをいじってみると面白いと思います。なお、これができたからと言って株に詳しくなるわけではないので悪しからず。